====== Oracle-ROWNUM擬似列 ====== PostgreSQLやMySQLなどを使用してDBを構築したシステムの場合、クエリの演算結果を部分的に取得したい時は**OFFSET**や**LIMIT**のキーワードを使用してクエリを発行するが、Oracleにはこの**OFFSET**や**LIMIT**は存在しない。\\ 同様の処理を行いたい場合は、**ROWNUM**擬似列を使用する。\\ **「問合せによって戻される各行について、表や結合処理された行の集合からOracle が行を選択する順序を示す番号を戻します(Oracle9i SQLリファレンス)」** ===== 使用例 ===== **テーブル「USERS」のデータを1行目から10行目までを取得する** SELECT ID,NAME FROM USERS WHERE ROWNUM>=1 AND ROWNUM<=10; ===== 注意点 ===== * ROWNUM擬似列はクエリの最終的な結果セットに対する行番号ではない。 * ROWNUM擬似列はINSERTされた順序ではない。 * 発行するクエリにORDER BYによるソートを指示した場合、ROWNUMによる条件を処理した結果に対してORDER BYのソートを行う為、**ソート結果の行数を制御するわけではない**。\\ この点をクリアする為には、仮想表などを使用する事。 ==== ソートされたデータの出力行数を制御する ==== 仮想表を使用して、ソート済みデータを作成。その仮想表に対してROWNUMを使う。 SELECT ID, NAME FROM (SELECT ID, NAME FROM USERS ORDER BY ID) WHERE ROWNUM>=1 AND ROWNUM<=10 [[http://www.oracle.co.jp/2shin/2002/ora55/18_19.html|参考(オラクル通信)]] ==== 追記 ==== PostgreSQLとMySQLの場合、OFFSETとLIMITを使用する際は、ORDER BYでソートする事で順序が保障される。\\ またOracleと異なり、仮想表を作ったりする事も無くてよい。